拙なる日々

コロナウイルス対策の一環としての暇つぶしです。

オリンピックが始まる

東京オリンピックが、いよいよ始まりますね。

 

ただし、いつものオリンピックのように、各国の代表がその威信をかけて熱戦を繰り広げる一方で、全人類代表「日本国」VS.全ウイルス代表「COVID-19」の決戦も同時に行なわなければならない。代表といっても、やりたくないのに無理やり町内会の役員を押しつけられたような感じであって、日本人の一人として私は今回のオリンピックが憂鬱です。

しかもこれは、ロックアウト渡航制限による各個撃破で苦境にあえぎつつあった(?)ウイルスに対して、人類の側で一堂に会する機会を作ってあげたようなもので、「敵」としては人類各国代表団のお尻に何匹かずつ引っ付いていけば、Tokyoで結集して新たな変異株を作ることができるわけです。そしてできあがった未知なる変異ウイルスは、また各国代表団のお尻にくっついて、オリンピック終了後に世界各地にばらまかれる。せっかくの地元開催のオリンピックなのに、「後はどうなるんだろう?」という不安しか感じません。

 

それにしても、このCOVID-19というウイルスは、人類が直面した史上最強のウイルスではないのかと思うことがあります。

毒性といった面では、天然痘や過去のスペイン風邪といったウイルスの方が圧倒的に強いのでしょうが、あまりにも強い毒性だと人類の側も徹底排除をかけ、ウイルスの長期的な生存が続かない。けれども今回のウイルスは、症状すら出ない人がいる一方で、人によってはほとんど即死といえるほどの強烈なインパクトを出し、ちょっとつかみ所がない。このロシアンルーレット的なウイルスの攻撃形態が、「自分は大丈夫だろう」といった根拠があいまいな個別の楽観論を人類側から引き出し、自分や他人の生命が失われるかもしれないという恐怖よりも「金儲けをしたい」「楽しみたい」という欲の感情を上回らせて今までに近い生活形態に人類を導き、結果として驚くほどの短時間でウイルスを大繁栄させた。

拡大と収束を何度も繰り返しているこの1年間の感染者数の推移を示したグラフを見ると、このウイルスがちょっと油断させるズルさを持ち、「分かっちゃいるのに、やめられない」という人類の生態を大いに利用して、自らの生存を拡充させていっていることがよく分かるような気がします。もちろん、これは感染した人が悪いわけではなく、感染していない人も現時点でたまたまそうであるだけですから、人類全体のCOVID-19に対する「戦績」として、このようなことを感じるわけですが。

 

まあそれでも、日本はもちろん、各国の代表選手の方には、オリンピックで大いに頑張ってもらいたいと思っています。精一杯応援するよ!何とかなるかもしれないし!

・・・やっぱり私にもそんな気持ちもあります。分かっちゃいるのに、楽しみたい。少なくとも私個人の頭脳は、COVID-19の頭脳にはるかに及ばないような気がしています。ホント、腹立つなあ。