拙なる日々

コロナウイルス対策の一環としての暇つぶしです。

聖火は来たけれど

大分にも聖火がやってきました!

 

…と、普通ならオリンピックムードに酔いしれるところなのでしょうが、誰もが「ホントにできるの?」と心の底では疑いながら迎える東京大会の聖火であります。

我々は、もしかしたら聖火だけが来て、肝心のオリンピックが来なかった空前絶後の大会の時間の真っ只中にいるのかもしれず、そういう意味で私たちは、人類の誰もが過去にも未来にも経験し得ないことを、今唯一経験しているのかもしれません。

 

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聖火とリンガーハットが一体化しました・・・

昨年、大会を延期した時点では、人類がウイルスに打ち勝った喜びあふれるオリンピックにするとか、そんなことが言われていた記憶がありますが、7月に予定通り開催するということであれば、もうその可能性はまったくなくなったといえるのではないか。

 

中止にするのか、再度の延期にするのか、開催に踏み切るのか。

開催したとしても、すでに外国のお客さんが来れないことは決定していますが、さらに無観客にまで踏み込んでいくのか。また、どれほどの国からどの程度の人数の選手が参加できるのか。

現実的なことを冷静に想定すればするほど、開催しても、これまでの華やかなオリンピックの歴史に、なんだかしぼんだ景色が永遠に記されるだけのような気がして、ちょっと気持ちが落ち込んできます。

 

こんなに手強いウイルスでは、二兎は追えない。

感染を抑え込んでオリンピックを開催するという当初の目標は、残りわずか数ヶ月間では絶望的に不可能だと思うのです。

「感染拡大と引き換えに、オリンピックを開催する」のか、「オリンピック中止または再延期と引き換えに、全力でウイルスを抑え込む」のか。

 

以前からとても楽しみにしていた遠足の直前に、ひどい風邪をひいてしまって、発熱・悪寒がしている。でもどうしても参加したくて、無理してでも遠足に出かけたい。こんなとき、世のお母さん方は同じことを言うであろう。

「遠足はまたあるのだから、ちゃんと休みなさい!」

「体調が悪かったら、どうせ行っても楽しめないでしょ!」

「周りに迷惑がかかるでしょ!」

「遠足から帰ってきてから、何日も寝込むことになったらどうするの!」

 

スケールは違えども、オリンピックなんて人類全体の遠足みたいなものではないのか。いずれ、またできる。

中止になると莫大な経済的損失が生じるとかがあって、簡単には決められないのかもしれませんが、今回無理した結果、いつの間にかウイルスが手が付けられないくらいに凶悪化して人類滅亡なんてこともなくはない。それこそ元も子もなくなるでしょう。

 

単純に、お母さんと同じ判断をすれば間違いはないはずです。