どういう縁か、ブログで四国のことを書いていたら、9月から転勤で高知に住むことになりました。こういうことって、あるんですね。(普通ないよ!)
というわけで、これから超本格的に四国をぶらぶらします。
なにぶん、土地カンがまったくない高知市に住むことになったので、不動産屋の勧める候補物件から「えいっ」と選ぶしかありません。ほとんど運です。
自分の住まう新居がどのような場所にあるのかは、実際に引っ越してから知ることになります。
早速近所を探索しました。
どうやら、わたくしの新しい住まいは、板垣退助先生と、後藤象二郎先生と、片岡健吉先生がお生まれになった近所のようです。
これは高知城下の立地でいえば、「上士」の家柄ではないか!
龍馬さんなどには悪いが、「下士」とはちくと違うぜよ!
不動産屋、グッジョブぜよ!
ところが、引っ越した当日からちょっと気になっていたのですが、わたくしの新居は、かの先生方のお生まれになった地から鏡川という川を渡った対岸にあるのです。この川の存在とは、一体なんだろう…。
そしてベランダからは、なんだか目の前に山も見える。この山の存在とは、一体なんだろう…。
調べてみましたら、職場と新居を結ぶこの橋は、はるか江戸時代から掛かっていたようで(もちろん現在のは作り代えですが)、かつてはお殿様しか渡ることができなかった由緒ある橋だそうです。
橋の向こうに見えるのは、筆山という山。
平地にぽっつりと浮き上がった、戦国時代とかだったら間違いなく城にするよね、といった按配の小高い丘陵がそびえています。(実際、南北朝合戦のときには、南朝方が立てこもったりしているようです。)
この筆山が何なのか近寄ってみましたら、意味がよく分かりました。
この山、山内家のお墓があるんですよ。近くには菩提寺もありました。この橋は、山内家代々の殿様が墓参り専用に使ったものでした。
橋の手前は高知城下。橋の向こうはお墓。
間を遮る鏡川は、言わば三途の川で、結局、今回のわたくしの天命とは、あの世側にある筆山の山内家の墓守をすることのようです。
今回の唐突な転勤の謎が分かりました。
これから毎日、あの世とこの世をさまよいます。